2017年7月6日木曜日

梅雨時でもさわやかで快適!

 蒸し暑い日が続いて、寒暖差もあり体調の管理が難しい今日この頃です。この時期は家の中もジメジメして、洗濯物なども乾きにくく困りますね…

 「梅雨時でも家の中がさわやかで快適です。」というお客さまの声をよく耳にします。それは木材の調湿作用のおかげです。
 
 木材の細胞の壁を作っているセルロ-スは、水の分子と強く結びつく性質を持っています。木材は通常の大気中では重量の15%程度の水分を含んでいるとされていますが、大気中の湿度が上がってくると水分を吸い込み、湿度が下がってくると水分を吐き出します。つまり常に大気の湿度を一定に保とうとするわけです。木造の室内ですと湿度を60%前後に保とうとします。
 林野庁が行った調査によりますと、柱1本にビ-ル瓶3本分の水分が含まれており、そのうち1本分の水分を吸ったり吐いたりしているということです。
 また、7mm板の天井、木の柱、土壁、障子が入った8畳間では、大型のバケツ1杯分の水分を調節できるというデ-タもあります。 
(日本林業調査会「木材に強くなる本」より)

 木、土、紙といった日本で昔から住宅の材料として使われてきた自然素材は、室内の湿度を快適な状態に保ってくれるありがたい存在です。蒸し暑い夏を快適に衛生的に過ごすことができますし、冬は過度な乾燥を防ぐことでインフルエンザウイルスの繁殖を抑えるという効果もあります。しかも電気代がかかりません!
 しかし反面、湿気を吸ったり吐いたりすることで、伸びたり縮んだりするという欠点も自然素材にはあります。材木は多少ひび割れたり狂いが出ることもある、というデメリットも理解した上で上手に利用することが大切だと思います。