2019年5月24日金曜日

  

 「令和」が始まってもう1ヶ月近くが経ち、新元号もだいぶ生活に馴染んできましたね。平成がすっかり過去のことのように感じます。
 「麗しい平和」の時代になりますように。新しい時代もどうぞよろしくお願い申し上げます。



「今が建て時です!」と言うけれど…    
住宅設計士 中島桂一 
 
 広告や営業マンはさかんに「今が建て時です!」とはやしたてます。本当に「今」「そこに」家を建ててしまってよいのでしょうか?

「今」で良いのか
家をつくるタイミングというのは非常に難しいものです。しかも一生に一度しか使えない切り札のようなものです。家族の年齢や社会的な立場、世代間の力のバランスや交代の時期、結婚、子育て、教育、退職、親の介護、老後…。 時間の経過や節目節目で状況はめまぐるしく変わっていきます。
時には将来の見通しがつかず、動きが取れない、あるいは動かない方が良いという時期もあるかもしれません。一方で、機会を逸すると後で非常に建てにくくなるということもあります。「切り札」をいつ切るか、悩むところです。
ともすると、子供が入学するからとか、ローンの金利が安いからとか、増税前に駆け込むなどの「きっかけ」だけで、先走ってしまいがちです。確かに重い腰を上げるためには「きっかけ」も大切ですが、もっと重要な「目的」を見失わないでください。「ナンデ」家を建てるかだけでなく、「何のために」家を建てるかということです。ご自身や家族がこれからもずっと仲良く、健康的に暮らしていくため、「今こそそれにふさわしい生活環境を構築する時かどうか」を見極めることです。

「ここ」で良いのか
家を建てる場所も、同じくらい難しい場合があります。
「ご主人の実家に同居でうまくやれるだろうか」、「奥様のご両親の土地に建てたとして、将来自分の親の面倒は誰がみることになるのだろうか」、「もしかしたらこのままアパートに住む方が良いという可能性はどうなのだろうか」、「住みたい場所に土地と家の両方は無理だが、中古住宅を購入して改築したらもしかして…」などなど。
住む土地が違えば環境も違います。人生も全く違うものになるかもしれません。家族や家族を取り巻く自然や社会との関係を中心に「いつ、どこに」を考えることが大切です。身内だけでは話しにくいこともあるかもしれません。専門家を交え、将来を見据え、慎重に検討または確認する必要があります。                            (中島桂一著「家づくりの 本当はどうなの?」より)



 昨年11月に社長の中島桂一が「家づくりの 本当はどうなの?」というタイトルで本を出版致しました。30年以上住宅の設計と施工業務に関わってきた経験から、お客様との打合せの中でよく話題に上がる「家づくりの意外な真実」の一部を取り上げた内容となっております。
これから新築やリフォ-ムをお考えの方に、興味のあるところだけでも読んでいただき、家づくりの入門書、手引書としてお役立ていただければ幸いです。
 詳細はこちらのペ-ジをご覧ください→住宅設計士 中島桂一著「家づくりの 本当はどうなの?」