2019年7月16日火曜日

「木にこだわるのには訳がある」

 梅雨の長雨、蒸して肌寒い日が続いています。体調を崩されている方も多いのではないでしょうか。梅雨明けはもう少し先のようですね。くれぐれもご自愛ください。
 湿気の多い時期ですが、当社のロビ-は梅雨時でも爽やかです。構造や内装に使っている無垢の木が湿度を調節してくれているからです。

 さてクイズです。
*12cm角のヒノキの柱1本が調節する水分量はどれくらいでしょうか?
 A:コップ1杯くらい B:ジュ-ス瓶1本くらい C:ビールの大瓶1本くらい

 答えは C です。計算上は720ml。ビールの大瓶は630mlです。


 また、厚さ15mmの杉板を室内に張った場合は、畳1畳あたりビールの大瓶1.5本分の水分を吸ったり吐いたりするそうです。ひと坪あたりで3本ですから、仮に40坪の家の床と天井をすべて板張りにした場合は240本分の水分を調節してくれる計算になります。


 木が持つ調湿の働きはすごいですね!しかも24時間365日、未来永劫故障することもなく、全自動で音もたてずに働くのですから、こんなに住む人にとって都合の良い材料はありません。そして、一部に使用するだけでも相当の効果があるということです。


 ただし、そのために木は伸びたり縮んだりするので狂いも出やすく、場合によっては割れが出ることも珍しくありません。環境をつくり出す素材としてみれば優れた長所でも、単なる物としてみたときにはこれが欠点となって住み手、作り手から敬遠されてきた側面もあります。


 住宅は生活するための環境をつくり出している建物です。全国的な高温多湿の夏、冬に湿気る日本海側、冬は乾燥しすぎる太平洋側。1年中湿度に悩まされる日本では、「木にこだわるのにはワケがある」ということです。


 木の調湿作用について、昨年11月に出版致しました「家づくりの 本当はどうなの?」の中でもっと詳しく説明しています。
 この本では他にも、30年以上住宅の設計と施工業務に関わってきた経験から、お客様との打合せの中でよく話題に上がる「家づくりの意外な真実」をいろいろ取り上げております。
 これから新築やリフォ-ムをお考えの方に、興味のあるところだけでも読んでいただき、家づくりの入門書、手引書としてお役立ていただければ幸いです。
 ご希望の方は当社までお問合せください。

 *詳細はこちらのペ-ジをご覧ください→住宅設計士 中島桂一著「家づくりの 本当はどうなの?」