2018年12月28日金曜日

住宅設計士 中島桂一著「家づくりの 本当はどうなの?」

 11月に「家づくりの 本当はどうなの?」という本を出版致しました。本書では、30年以上住宅の設計と施工業務に関わってきた経験から、お客様との打合せの中でよく話題に上がる「家づくりの意外な真実」の一部を取り上げています。





~はじめに~
「楽しいはずの家づくり… でも意外にブルー?」
住宅設計士 中島桂一

 一生に一度の家づくり。誰しも失敗しないようによく考えて作りたいと思うのではないでしょうか。 しかし、何をどのように考えていけば良いのか、途方に暮れてしまう方もいらっしゃると思います。お金のこと、間取りのこと、家の技術的なこと、面倒くさそうな手続きのこと、業者選びやつきあい、家族の意見の調整、スケジュール、子供の学校や引越しのこと…。
勉強しようと思っても、世間には業者(最近では関係省庁まで)による我田引水的な情報ばかりが氾濫し、本当のことが見えにくくなっています。メディアも、視聴率や発行部数を稼ぐために、変わった情報、珍しい物、極端な事例ばかりを取り上げます。

 これから家を作ろうとしている人の「戸惑い」や、私のような一部の業界人が感じている「違和感」を無視するように、世の中の風潮はどんどん変わっていくように見えます。バリアーフリーだ、耐震性能だ、シックハウスだ、省エネだ、と時代と共に右へ倣え、十把一絡げで事が進んでいきます。楽しいはずの家づくりなのに、まるでマリッジブルーのように憂鬱に感じる人もいるかもしれません。
 しかし、他人に必要なものと自分にとって必要なものは同じとは限りません。また、どんなものにもメリットがあればデメリットもあります。大切なことと枝葉末節のこと、自分でなければわからない事と人に任せられること…。本当はどうなの? 何でそうなの? 氾濫する情報に流されず、落ち着いて、自分で確かめて判断する必要があります。

 目新しい物、フォトジェニックな家(最近では“インスタ映え”なんて言うらしいです)を追いかける表面的な楽しみを卒業し、憂鬱な心配ともお別れして、地に足の着いた楽しい家づくりにお役立ていただければ幸いです。自分やご家族の、これからの暮らしに必要な「大切な何か」を間違えないために。

*本書の内容をご紹介します。
こちらのペ-ジをご覧ください→「家づくりの 本当はどうなの?」