2019年8月1日木曜日

「たちまちできちゃったけど あんなので大丈夫なんかね-?」

隣近所で工事が始まったかと思うとたちまち家が出現する、という光景を目にしたことがあると思います。そして「たちまちできちゃったけど、あんなので大丈夫なんかねー」と噂になります。
大工さんが建て前をしてから半年近くかけて家を作っていた時代を経験している世代にとっては、あまり工期が短いと「何か手抜きをしているのではないか」とか、「仕事が雑なのではないか」などと心配になるのは無理もありません。しかし、「たちまちできちゃった家」の問題点は、もっと他のところにあるのです…

 一般的に家づくりというと、現場で職人さんがトンカンと工事しているイメージが浮かびます。だから家の良し悪しは大工さんの腕で決まる、となんとなく考えられてきました。実はそこに落とし穴があります。
どんなプロジェクトにも計画(PLAN)と実行(DO)があるように、「家づくりというプロジェクト」にも、「設計」と「施工」があります。設計は「何を作るか」を決める作業です。施工は「どうやって作るか」を進める作業です。大工さんが活躍するのは「どうやって作るか」の一部分なのです。

 どんな土地にどんな人が住むかを調査した後、要望をお聞きし、それを基にたたき台のプランを考えて提出。そこで問題点を検討するところから設計打合せがスタートします。間取り、概算見積、窓や収納、内外装、設備などの詳細打合せ、詳細見積、予算調整、と何度も行きつ戻りつを繰り返した後、ようやく契約に至ります。そして役所等への申請。と、ここまでが設計段階です。そして、施工段階、引渡しへと続きます。「何を作るか」、つまりどんな家ができるかは、設計段階で決まってしまうのです。
もしも、設計打合せ期間を十分に確保し、その分施工期間を「ムリ、ムラ、ムダ」のない合理的なシステムによって短縮することでプロジェクト全体の工期を抑えるのなら、住む人にとってメリットがあると言えます。つまり「設計は念入りに、施工は合理的に」ということです。
しかし、実際は現場工期が極端に短い場合は、設計期間も短い場合がほとんどです。法令、地盤調査→家族構成と要望の聞き出し→プラン提出、とここまではさほど問題はないのですが、そこから、プランと同時に見積提出、一足飛びに契約→施工へと行ってしまうのです。肝心な設計打合せがそっくり抜け落ちているのが最大の問題点です。「キッチンのタイプやクロスの色を選ぶくらいしか打合せが無かった」という話もよく聞きます。

 工法、工期など「どうやって作るか」ばかりに気をとられ、肝心の「何を作るか」がほとんど論じられることなく、「理解」も「納得」も無いまま、「あれよあれよ」という間に家が出来上がってしまうのです。
「数千万をかけてクロスの色を選んだだけか」「これが本当に自分の家なのか」「自分のお金で『誰かの家』を作ってしまったのではないか」「これから一生、この『誰かの家』に自分が住むのか」
結局、「家づくりなんてこんなものさ」「仕方なかったんだ」という諦めの気持ちで一生その家に住むことになるのです。はたしてこれが、望んでいた結末でしょうか。

 現代の家づくりの場合、「何を作るか」はほとんど計画段階で決められ、現場では設計図通りに作ることが求められます。だからこそ、設計に十分な時間をかけ、自分や家族の将来のために理解納得の計画を練ることが、家づくり成功の鍵なのです。            

        住宅設計士 中島桂一著 「家づくりの本当はどうなの?」より 



*本の詳細はこちらのペ-ジをご覧ください→住宅設計士 中島桂一著「家づくりの 本当はどうなの?」


2019年7月16日火曜日

「木にこだわるのには訳がある」

 梅雨の長雨、蒸して肌寒い日が続いています。体調を崩されている方も多いのではないでしょうか。梅雨明けはもう少し先のようですね。くれぐれもご自愛ください。
 湿気の多い時期ですが、当社のロビ-は梅雨時でも爽やかです。構造や内装に使っている無垢の木が湿度を調節してくれているからです。

 さてクイズです。
*12cm角のヒノキの柱1本が調節する水分量はどれくらいでしょうか?
 A:コップ1杯くらい B:ジュ-ス瓶1本くらい C:ビールの大瓶1本くらい

 答えは C です。計算上は720ml。ビールの大瓶は630mlです。


 また、厚さ15mmの杉板を室内に張った場合は、畳1畳あたりビールの大瓶1.5本分の水分を吸ったり吐いたりするそうです。ひと坪あたりで3本ですから、仮に40坪の家の床と天井をすべて板張りにした場合は240本分の水分を調節してくれる計算になります。


 木が持つ調湿の働きはすごいですね!しかも24時間365日、未来永劫故障することもなく、全自動で音もたてずに働くのですから、こんなに住む人にとって都合の良い材料はありません。そして、一部に使用するだけでも相当の効果があるということです。


 ただし、そのために木は伸びたり縮んだりするので狂いも出やすく、場合によっては割れが出ることも珍しくありません。環境をつくり出す素材としてみれば優れた長所でも、単なる物としてみたときにはこれが欠点となって住み手、作り手から敬遠されてきた側面もあります。


 住宅は生活するための環境をつくり出している建物です。全国的な高温多湿の夏、冬に湿気る日本海側、冬は乾燥しすぎる太平洋側。1年中湿度に悩まされる日本では、「木にこだわるのにはワケがある」ということです。


 木の調湿作用について、昨年11月に出版致しました「家づくりの 本当はどうなの?」の中でもっと詳しく説明しています。
 この本では他にも、30年以上住宅の設計と施工業務に関わってきた経験から、お客様との打合せの中でよく話題に上がる「家づくりの意外な真実」をいろいろ取り上げております。
 これから新築やリフォ-ムをお考えの方に、興味のあるところだけでも読んでいただき、家づくりの入門書、手引書としてお役立ていただければ幸いです。
 ご希望の方は当社までお問合せください。

 *詳細はこちらのペ-ジをご覧ください→住宅設計士 中島桂一著「家づくりの 本当はどうなの?」




2019年6月25日火曜日

「家づくりの 本当はどうなの?」

 梅雨の只中、湿気が多く、蒸し暑い日が続いていますね…くれぐれもご自愛ください。
 会社の庭ではアジサイがたくさん咲いて、目を楽しませてくれています。




 昨年11月に社長の中島桂一が「家づくりの 本当はどうなの?」というタイトルで本を出版致しました。
 おかげさまでたくさんの方に読んでいただき、
「勉強になった。」
「読みやすくて、とてもおもしろかった。」
「家づくりについて、こんなによくまとめて書いてある本はあまり見たことがない。」
「家を考えている知り合いに薦めたい。」
など、嬉しい感想をいただいております。

 この本では、30年以上住宅の設計と施工業務に関わってきた経験から、お客様との打合せの中でよく話題に上がる「家づくりの意外な真実」の一部を取り上ております。
 これから新築やリフォ-ムをお考えの方に、興味のあるところだけでも読んでいただき、家づくりの入門書、手引書としてお役立ていただければ幸いです。
 ご希望の方は当社までお問合せください。

 *詳細はこちらのペ-ジをご覧ください→住宅設計士 中島桂一著「家づくりの 本当はどうなの?」

2019年6月10日月曜日

雨の庭

 先日の暑さから一転、梅雨入りし肌寒い日が続いています。体調を崩しやすい時期ですね。皆様、くれぐれもご自愛ください。
 会社の庭はアジサイとツツジがきれいに咲いています。雨の庭も風情があり心が落ち着きます。