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2019年3月3日日曜日

手作りの小屋

 早いもので3月に入りました。いよいよ春ですね~

 
 中島桂一手作り、組み立て式の小屋です。春らしくカラフルな色で塗装してみました!
 細い棒を組み合わせて軽量に作ってあり、釘やネジを使わず差し込むだけ。レゴ感覚で簡単に楽しく組み立てられるように考えました。2人で15分もあれば完成です。
 ホットドッグスタンドみたいでワクワクしますが、お客様のお庭で臨時の物置として使われています。


今年の1月6,7日に開催された少林山達磨寺の七草大祭。
 元々は少林山達磨寺の七草大祭で、御祈祷受付などに使うための臨時の小屋として設計しました。必要な時に組み立て、連結して使うことも可能、いろいろな用途に利用でき好評です!
 

2018年12月28日金曜日

住宅設計士 中島桂一著「家づくりの 本当はどうなの?」

 11月に「家づくりの 本当はどうなの?」という本を出版致しました。本書では、30年以上住宅の設計と施工業務に関わってきた経験から、お客様との打合せの中でよく話題に上がる「家づくりの意外な真実」の一部を取り上げています。





~はじめに~
「楽しいはずの家づくり… でも意外にブルー?」
住宅設計士 中島桂一

 一生に一度の家づくり。誰しも失敗しないようによく考えて作りたいと思うのではないでしょうか。 しかし、何をどのように考えていけば良いのか、途方に暮れてしまう方もいらっしゃると思います。お金のこと、間取りのこと、家の技術的なこと、面倒くさそうな手続きのこと、業者選びやつきあい、家族の意見の調整、スケジュール、子供の学校や引越しのこと…。
勉強しようと思っても、世間には業者(最近では関係省庁まで)による我田引水的な情報ばかりが氾濫し、本当のことが見えにくくなっています。メディアも、視聴率や発行部数を稼ぐために、変わった情報、珍しい物、極端な事例ばかりを取り上げます。

 これから家を作ろうとしている人の「戸惑い」や、私のような一部の業界人が感じている「違和感」を無視するように、世の中の風潮はどんどん変わっていくように見えます。バリアーフリーだ、耐震性能だ、シックハウスだ、省エネだ、と時代と共に右へ倣え、十把一絡げで事が進んでいきます。楽しいはずの家づくりなのに、まるでマリッジブルーのように憂鬱に感じる人もいるかもしれません。
 しかし、他人に必要なものと自分にとって必要なものは同じとは限りません。また、どんなものにもメリットがあればデメリットもあります。大切なことと枝葉末節のこと、自分でなければわからない事と人に任せられること…。本当はどうなの? 何でそうなの? 氾濫する情報に流されず、落ち着いて、自分で確かめて判断する必要があります。

 目新しい物、フォトジェニックな家(最近では“インスタ映え”なんて言うらしいです)を追いかける表面的な楽しみを卒業し、憂鬱な心配ともお別れして、地に足の着いた楽しい家づくりにお役立ていただければ幸いです。自分やご家族の、これからの暮らしに必要な「大切な何か」を間違えないために。

*本書の内容をご紹介します。
こちらのペ-ジをご覧ください→「家づくりの 本当はどうなの?」

「家づくりの 本当はどうなの?」          住宅設計士 中島桂一

社長の中島桂一が、昨年11月に「家づくりの 本当はどうなの?」という本を出版致しました。本書では、30年以上住宅の設計と施工業務に関わってきた経験から、お客様との打合せの中でよく話題に上がる「家づくりの意外な真実」の一部を取り上げています。



~本の内容を少しご紹介します~

 
●家づくりの「本当はどうなの?」
 1   「アパ-トの家賃がもったいない」?
 8   「今が建て時です!」と言うけれど…
12  「思い通りの家ができるか心配で…」
                          : 

 ●木・自然素材の「そうだったのね!」
15  木にこだわるには訳がある
17  内装材は肌着、自然素材をバランスよく
18  「フロ-リング」って木じゃないの?
                          :

 ●間取り・設計の「なるほどね~」
28  間取り設計は生活戦略
31  空間を共有して「小さくても広い家」に
45  収納はストレスもしまう
                          :

 ●暑さ寒さ・換気の「それってどうなの?」
57  方位によって窓を工夫
63  快適さは“ゆらぎ”の中にある
66  「高気密」って、抵抗感ありませんか?
                          :

 ●予算・契約・施工の「それもそうね!」
67  ぜい肉落としてメリハリ予算
68  考えつくして自然な決断を
69  住宅は難しくてはいけません
                          :

 内容は全部で70タイトル、約160ペ-ジあります。
 ひとつひとつは短く、どなたでも楽しく読んでいただける、わかりやすい内容となっております。全部読む必要はありません。これから新築やリフォ-ムをお考えの方に、興味のあるところだけでも読んでいただき、家づくりの入門書、手引書としてお役立ていただければ幸いです。
 ご希望の方は、当社までお気軽にお問合せください。
 

2015年1月29日木曜日

住まいづくりの「ワクワク係数」

 最近、あちこちで「ワクワク○○」という言葉を耳にします。今年の箱根駅伝で優勝した青山学院大学は、「ワクワク大作戦」を合言葉に走ったそうです。
 当社でも以前から、打合せの時にたびたび「ワクワク係数」という言葉が飛び出しています。例えば要件を満たす2つの案のどちらが良いか迷った奥様が、「こっちの方がワクワク係数が高いわね!」という具合です。

 今から25年前、建築の仕事を始めるにあたり、勉強のために北米、北欧を中心に、木造住宅をテーマにした世界一周旅行をしました。
F.L.ライト設計の落水荘 (ピッツバーグ近郊)
 カナダ、アメリカ、フィンランド各地で知人を頼ってのホームステイ。オレゴンでの寮生活。フランク・ロイド・ライト設計の「落水荘」をはじめとする有名建築家の作品群。緑豊かな住宅街もあれば、砂漠の中に突如出現する住宅団地もあり。北欧の野外博物館に建つ古いログハウス。注文住宅、建売住宅、中古住宅、オープンハウス‥。
A.ガウディ設計のカサミラにて (バルセロナ)

 帰国後、様々な住宅や生活の体験を振り返ってみた時、中でも思い出しただけでワクワクするような住宅には、共通した3つのキーワードがあると感じました。

1つは「環境」です。
 良い住まいは周囲の環境と良く馴染んでいました。それは、単なる意匠のテクニックではなく、設計段階において街並みや風景、歴史や気候風土、地形などからのアプローチが十分に練られている結果だと思われます。
 また、家の中も自然と触れ合うインテリアデザインとなっています。つまり、光や風との対話、人に優しく温もりを感じさせる内装素材、潤いを与えてくれる植栽、眺めのいい窓、暖炉など。室内空間を単なるハコではなく、人が暮らす環境として捉えていると感じました。
 さらに、土間やポーチ、デッキやパーゴラなど、「内」と「外」という異なる環境をつなぐ工夫のバリエーションも、ワクワク係数をグングン高めてくれます。

2つ目は「個性」です。
 印象的な家にはそこで暮らすクライアントの個性、すなわち住む人の「その人らしさ」が良く表れていました。
 それは間取り、色や形、材質やディテールなどに表れるその人の性格や好み、価値観や人生観であったり、都会的かカントリー調かといったライフスタイルであったり、さらにはアトリエや書斎、ジャクージーやガレージなどの趣味の空間であったりします。
 それも外から形だけを持って来て真似たのではなく、住む人自身の中から出てきたオリジナルであることに益々ワクワクします。

3つ目は「コミュニケーション」です。
 暖炉のあるリビングや暖かみのある照明計画。家族や友人でシェアできるアイランドキッチン、キッチンとダイニングの適度にオープンなつながり、ホームパーティーを意識した間取りなど、家庭内の「だんらん」と家庭を取り巻く人々の「もてなし」を上手に演出し、心と心が通い合う住まいも愛情ワクワクです。

 「環境」「個性」「コミュニケーション」。
 ワクワク係数の3つのキーワードは、国の内外、時代の新旧を問わずに共通した要素だと思います。私もこの体験を家づくりに生かしてきました。
 3つのキーワードを基本コンセプトに、さまざまな要望や提案を出し合って一緒にプランを練り上げていく過程は、それ自体がお客様にとっても、私たちにとっても実にワクワクする体験です。
 もちろん敷地や予算などの制約はありますが、人や自然を結び、住む人それぞれの「らしさ」を大切にして、出来るかぎり「ワクワク係数」の高い住まいづくりをこれからも続けていきたいと思っています。
中島桂一
AO邸(高崎市) 設計施工:中島林産(株)

2014年3月4日火曜日

「間取り」と「部屋取り」

ワクワク係数

 以前、新築されて2,3年たったお客様から
「家事をしながら家の中を動き回っているだけなのに、何でこんなに楽しいのかしら」
 と言われたことがあります。
 設計の打合せをしている時でも、とてもシンプルなプランなのに生活の流れやリズムが感じ取れてワクワクする時もあれば、採光や風通し、動線、使い勝手などは申し分ないはずなのになぜかワクワクしないプランに悩む時もあります。
 この「ワクワク係数」の違いがどこから来るのか考えているうちに、「間取り」という言葉に答えがあるような気がしてきました。
 

間取りと部屋取り

 そもそも「間」とはなんでしょうか。
「間が悪い」「間延びする」「間抜け」「間合いを取る」「間を空ける」「彼の持つ独特の間」など、通常私たちは人や自然、リズムやタイミング、環境やエネルギーなどが作り出す「その場の雰囲気」を表す時に「間」という言葉を使っているような気がします。
 まだ「時間」と「空間」という言葉や概念がなく、そういったものを一緒くたに感じていた頃の古い言葉なのではないでしょうか。
 
 人は住まいの中に様々な「その場の雰囲気」を求めます。
 緊張する雰囲気やリラックスする雰囲気、活発な雰囲気や落ち着いた雰囲気、力が集中する雰囲気や拡散する雰囲気などなど。
 「間取り」の「間」とはこうした「空間の持つ雰囲気」のことと言えないでしょうか。
 雰囲気や空間ですから必ずしも境界や輪郭がはっきりしているとは限らず、目で見るよりは五感で感じるもの、空気かエネルギ-の塊のようなものと考えられます。必ずしも壁や天井で囲まれた「部屋」を意味するものではないようです。
 

間取りと間仕切り

 したがって「間取り」は家の中にいろんな「間」を仕組むことであり、「生活の様々な場面に適した雰囲気の場を作ること」といえるのではないでしょうか。
 そして「間仕切り」はそんな間と間の関係を調整する役割をしているのだと思います。ですから壁や建具で仕切ってはっきりと雰囲気を変える方法だけではなく、距離や仕上材の質感、色、光や窓の加減、天井や床の高低差、目線をさえぎる柱や手摺、格子、家具、温度の高低差を利用するなど、気配を残して緩やかにまたは曖昧に変える方法も考えられます。心の中だけに存在する間仕切りもあるかもしれません。 
 例えば「田の字」型の古い民家の場合、ふすまや板戸をはずすといくつかの部屋がひとつにつながります。しかし依然として南の窓際には暖かくゆったりとした間があり、北の奥には落ち着きと緊張感を持った間があります。床の間や仏壇、神棚の前には神聖な間が存在し、掘りごたつの4辺には家族それぞれに居心地の良い間があります。そうしたたくさんの間が欄間(らんま)や敷居、鴨居、大黒柱や家財道具、時には畳のへりなどによって、ゆるやかに仕切られています。
 

間を旅する

 さて、みなさんのお住まいにはどんな間がありますか。一つ屋根の下に異なるいくつもの間を感じ取ることができたとき、「家の中を動き回る」と言うことがちょっとした旅行のように楽しくなるかもしれません。
 間を旅するときの心の動きによって、生活に良いリズムやメリハリ、躍動感や生命力、そして豊かな感性や情緒が生まれ、そこから家族に良い生活習慣が生まれ、良い人格が育まれ、良い人生を送れるのが「良い間取り」といえるのではないでしょうか。
中島桂一